アートキャラバン・サテライト企画レポート CAT-A-TAC編

インクルーシブ&異業種コラボ ダンスワークショップツアー
「CAT-A-TACのアソビバワーク」東京

<発達障がい児親子向けワークショップ>
CAT-A-TAC(ダンス)×あかねの会(発達支援)
ー対話で作る「福祉」とダンスの新しい遊びー

日程

2023年12月3日(日)14:00~15:30

会場

豊⽟第⼆⼩学校 体育館
〒176-0011 東京都練⾺区豊⽟上2丁⽬16番1号

対象

社会福祉法人あかねの会 及び 豊玉第二小学校特別支援学級関係の皆さん(小学生~中学生)

講師

藤⽥善宏(CAT-A-TAC主宰、コンドルズメンバー/振付家・演出家・ダンサー・グッズデザイナー)

アシスタント

酒井⼤輝(ダンサー、運動療育⼠)、渡邉未有(ダンサー)

概要はこちら

西武池袋線の桜台駅から、徒歩2分の場所にある公立の小学校の体育館が今回の会場。普段は外部に会場として貸し出すことはないそうですが、発達障がい児のための企画で、同校の特別支援学級の子たちも参加できるということから、特別に開放してくれたのだそうです。

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写真:阿部章仁

発達支援の活動をされている「社会福祉法人あかねの会」の皆さんとのコラボでもあるこの企画は、CAT-A-TACさんにとっても初の試みだったということで、講師の藤田さんも開始前はやや緊張した面持ちでした。
しかし、始まってみれば、ダンサーチームと一緒に子どもたちを上手に盛り上げ、終始楽しい会となっていました。

まずは体をほぐすところから、ということで、親子でペアになり、軽くお互いの体を叩いたり、さすったりして、身体に触れ合います。徐々に、前屈や手をとって引っぱり合うなど、いわゆるストレッチを何種類か行い、参加者は体とともに心もリラックスしていきます。

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次に、しっかり柔らかくした体を、今度は「硬直させる」ワーク。硬直と言っても、可動部分は動かせるルールになっていて、親子でお互いを人形に見立てて、可能部(手足など)を動かし、いろいろなポーズをさせていきます。最終的には、最も気に入ったポーズを見せあう、という振り返りもあり、この辺りで、すでに子どもたちはすっかりワークショップに夢中のようでした。

小まめに水分補給の時間も交えながら、次に行ったのは紙を使ったワーク。普通のコピー用紙を使い、それを高いところからふわっと落とし、ひらひら舞い落ちるのをキャッチするというもの。保護者の方が落としたものを子どもが拾い、その逆もやってみます。シンプルな遊びですが、タイミングを見極め、瞬時に体を動かす、基本的な身体能力がわかるワークなのでした。続いて、このコピー用紙を落とさないように、体や手に当てて走りまわるワーク。これも子どもたちは大喜びで取り組んでいました。

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写真:阿部章仁

日常的にもできる簡単な遊びですが、改めて考えてみると、身体とモノの関係を意識するのにとてもいいワークなのだとわかりました。そして、子どもたちの、上手くできたときの喜びの表情は身体感覚以上に、小さな成功体験としてとても重要な機会なのだと感じました。

最後に、子どもたちからクリスマスに関するワードを募り、そのキーワードから連想する動きを並べて、オリジナルダンスを作っていきます。サンタ・トナカイ・ケーキ・チキン・ツリーの順番で、ごく簡単に振りがつけられ、何回か繰り返した後に、ラストは音楽に乗せてみんなで踊ります。親子で参加していることもあり、皆さん、恥ずかしがることもなく、全員で楽しく踊っていました。

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写真:阿部章仁

自分たちから出てきたキーワードから振付が生まれ、それをみんなで覚え、発表する、というミニマムなダンス公演の形を体現することができ、本企画のテーマでもある、ダンスと異業種とのコラボがしっかりと完成していました。

プログラムも全て終わった後に、保護者の方たちからの強いリクエストで、急遽、藤田さんと、サポートメンバーの二人のダンサーさんによる、本気のダンスが披露されました。このパフォーマンスに刺激を受けて、この先、障がいを乗り超え、ダンスに目覚める子どもが出てきたら最高だと思いながら、かっこいいプロのダンスも堪能させていただきました。

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写真:阿部章仁

レポート:福永光宏

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