歴史ある能楽堂が大きく開く、能の扉

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興味を惹くポイントがあちこちに

大阪で最も歴史が古く、革新的な活動をしている能楽堂「山本能楽堂」が能の体験講座を行います。開催地は、能楽に触れる機会が非常に少ないという岩手県。この秋、山本能楽堂は宮古市での公演を予定していることもあり、その公演をより楽しんでもらうこと、そして能そのものの魅力を伝えることを目的としています。

そもそも山本能楽堂の能楽体験講座は、今回の講師でもある能楽師シテ方 山本章弘が20年以上前から「能を知ってほしい」と積極的に開催してきたもの。難解な印象のある能が実は、どこを紐解いてもおもしろい、その人の趣味嗜好に合わせて楽しむことができるものであることを伝え続けています。これまでの参加者は、能を観るだけにとどまらず、教わるようになった人もいるそうで、山本能楽堂はこのワークショップが能の普及と継承に繋がる時間だと実感しているといいます。

触れることで一気に近づく世界

内容は、能の歴史からはじまり、能と言えばな“能面”の説明も。今回は、10代のまだ恋をしていない女性の面、20代の恋をした面、母の面、老女の面、情念で怒りが爆発した般若の面などが解説されるといいます。能で物語を進行させる「謡(うたい)」の体験では、参加者が実際にワンフレーズうたってみるのだそう。そうすることで、ただ聴くだけでは気付かない言葉の美しさを堪能したり、感覚的な理解に繋がったりするのだといいます。さらには、能装束(衣装)を実際に着用する時間も。能装束は、例えるなら着物の帯が着物になっているようなもの。普段はなかなか身につけることができない代物です。

初心者にうれしい、能の公演のセオリーや客席でのふるまい方、なぜ眠くなるか(!)まで解説があるそうで、「初めてでも臆せず楽しんでほしい」という山本能楽堂の想いが感じられます。 講師は前出の山本章弘をはじめとした能楽師5人。実演で舞を見せる予定もあり、贅沢な約90分の講座です。

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初心者向け「能楽体験講座」@宮古
お能を知ろう! 楽しもう!

日程

・2023年8月2日(水) 15:00~16:30(開場14:30)
・2023年8月3日(木) 10:30~12:00(開場10:00)

会場

イーストピアみやこ(宮古市役所)1階交流プラザ
〒027-8501 岩手県宮古市宮町一丁目1番30号

講師 山本章宏(観世流能楽師)

参加費 無料

申し込み ※受付終了

問い合わせ 山本能楽堂


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シビウ国際演劇祭30周年記念報告会

Faust in the Moonlight Night
FAUST. A confession

ヨーロッパ三大演劇祭の一つであるルーマニアのシビウ国際演劇祭は、2023年6月に30周年を迎えました。ルーマニアの社会主義が崩壊直後の1993年に総監督のコンスタンティン・キリアック氏が主導して始めた演劇祭ですが、年々その規模は大きくなり、記念すべき本年は、81か国から5000人以上の出演者が招聘され、シビウの81の会場で825種類のイベントが行われ、過去最大規模となりました。

串田和美氏は、2007年にシビウが欧州文化首都になった時に、シビウに行かれ、そのご縁から2008年に故中村勘三郎氏主演の平成中村座による「夏祭浪花艦」のシビウ公演を実現され、以来、シビウと深く関わってこられました。山本能楽堂は能楽として初めて演劇祭から招聘を受け、2016年から8年連続で参加しています。

今回の報告会では、串田氏をお迎えして、ワキ方の安田登氏、狂言方の茂山千之丞氏、照明デザイナーの藤本隆行氏と一緒に、これまでのシビウ国際演劇祭との関わりをご報告させて頂くことで、この演劇祭が世界的最大規模になったエネルギーを感じて頂き、多くの方にシビウ国際演劇祭の魅力を知って頂ければと思います。(山本能楽堂 山本章弘)

日程

2023年8月8日(火)18:30~20:30

会場

山本能楽堂
〒540-0025 大阪府大阪市中央区徳井町1-3-6

登壇者

・串田和美(演出家・俳優)
・山本章弘(観世流能楽師)
・安田登(下掛宝生流能楽師)
・茂山千之丞(大蔵流能楽師)
・藤本隆行(Kinsei R&Dディレクター・照明デザイナー)

参加費 無料

申し込み ※受付終了

問い合わせ 山本能楽堂

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