アートキャラバン・サテライト企画レポート 吉本興業編

関西演劇祭2023
つながる「日本の演劇」未来プロジェクト2023

日程

2023年11月11日(土)~19日(日)

会場

COOL JAPAN PARK OSAKA SSホール
〒540-0002 大阪府大阪市中央区大阪城3−6

概要はこちら

吉本興業が主催する関西演劇祭は、2019年9月にスタートし、今年で5回目を迎えます。“つなぐ”をテーマに、劇団・観客・審査員やスタッフなど、参加するすべての人がさまざまな形でつながる演劇祭として、今年も全国から有名無名を問わず、選りすぐりの10劇団が集結しました。参加する10劇団の上演作品は45分の短編。演目は各回2作品1セットとして組まれ、観客はテイストがまったく異なる2作品を堪能できます。そして終演後、劇団と観客のコミュニケーションの場として「ティーチイン」も行われ、観客も参加できる演劇祭として毎年好評を博しています。2019年の第1回より、フェスティバル・ディレクターを板尾創路さんが務め、また今年の実行委員長には関西出身の女優・南野陽子さんが就任。関西から新たな才能を発信する演劇祭としていよいよ注目が高まっています。

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「日本の演劇」未来プロジェクトと関西演劇祭、偶然にも、どちらも「つなぐ」がテーマ。それならば、関西演劇祭を行う大阪から、全国各地で行われる「日本の演劇」未来プロジェクトのサテライト企画を広く拡散し、さらに多くの方々と繋がっていこう!という趣旨のもと、関西演劇祭の会場においてサテライト企画の広報事業を展開しました。

会場はCOOL JAPAN PARK OSAKA SSホール。JR大阪環状線「森ノ宮駅」を降りると目の前には大阪城公園が広がり、市民の憩いの場となっています。子供たちの歓声を聴きながら公園の道を歩いてゆくと、数分で会場に到着。SSホールの入口には参加劇団の幟が意気揚々とはためいていました。

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会場のロビーに入ると、すぐに大きなパネルが目に飛び込んできます。これは観客が「おもしろかった!」と思った劇団に投票し、投じられた票がグラフのように可視化される、この会場のシンボルとも言えるもの。見事、最多得票の団体には観客賞が贈られる注目の企画。そのパネルの隣に、つながる「日本の演劇」未来プロジェクト2023のサテライト企画を全網羅するコーナーが設置されていました。

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企画紹介欄の下部には空欄が。

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こちらは、観客の皆さんが日本の演劇の未来に対して思いを自由に綴るコーナー。演劇の楽しさでも、課題に感じることでも個人的な悩みでも、思い思いに書き込んでゆく欄です。1週間の公演期間のあいだに果たしてどれくらい書き込んでもらえるでしょうか……。

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早くもお一人の方に書いてもらえました……!

各公演の前後には司会者が登壇し、劇団や作品紹介の傍ら、つながる「日本の演劇」未来プロジェクトについてもご紹介いただきました。そのおかげもあり、「もう少しいろいろな方の声を聴きたいなあ」、そう思っていたら、あっという間に!!

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当初準備したスペースだけでは付箋を貼る場所がなくなってしまい、最終的には追加したボードのスペースもいっぱいになってしまうほど。関西演劇祭は若手演劇人や若い観劇ファンが多く、彼らが日頃から抱く演劇に対する理想や現状に対する強い課題意識が、今回こうした形となって表れ、実に300名以上の方々が積極的に思いの丈を綴ってくださいました。熱い思いを記してくださった皆さん、どうもありがとうございました!

11月18日に全公演が終了、翌19日には表彰式が行われ、最優秀賞MVOには福岡の劇団「PandA」が選ばれました。各賞の表彰や講評の後には、この演劇祭を通して出会った面々が記念写真を撮ったり、談笑したり、そこには出会いの輪が「繋がる」美しい光景がありました。これらの繋がりが、日本の演劇の未来をかたちづくる素地となり、やがて人々の心を動かす作品づくりへと繋がってゆくことでしょう。

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レポート:緑川憲仁

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