アートキャラバン・サテライト企画レポート 劇団かかし座編

劇団かかし座『手影絵ワークショップ』岡山

日程

2023年11月11日(土)14:00~16:00

会場

岡山芸術創造劇場ハレノワ 第4練習室
〒700-0822 岡山県岡山市北区表町3-11-50

概要はこちら

海外の芸術祭招聘や世界27ヶ国での上演経験もある、かかし座が行う手影絵のワークショップ。参加者には手影絵に初めて触れる方から、過去のかかし座公演を観たことのある方もいらっしゃいました。2時間の中で手影絵がどんなものか、実演とレクチャーから始まり、終わりには実際に短い作品の上演までを行う密度の高いワークショップとなりました。

画像

前半は、劇団員による手影絵の実演からスタート。
キツネやカニ、犬、猫、などメジャーな手影絵で「これ知ってる!」と手影絵を身近に感じてもらうところから始まり、少し難しいリスやウサギには「おぉ~」「すごい~」と年齢を問わず感動の声があがっていました。
動物だけでなく「急須と湯呑」のように日常生活にある道具や、菜箸を使っての船頭など、表現できるものが動物だけではないところへも踏み込み、船頭が舟渡をする短いシーンを歌唱を交え実演します。

画像

左右の手でそれぞれ形を作り、その形が合わさると何ができあがるかを考えてみる「パズルゲーム」は、子どもたちの想像力の豊かさを感じられるコーナーとなっていました。

画像

画像

その中で、手だけではなく頭部も使った「象」など、手影絵とは言うものの全身を使って表現していることを紹介されていました。
その後、手影絵パフォーマンス『Hand Shadow Show』より、童話『おやゆび姫』『みにくいアヒルの子』『Dancing Animals』の上演映像を20分ほど鑑賞。セリフのないノンバーバルな作品を集中してみる子どもたちと、子どもたちよりも「すごい~」と感動の声をあげる大人たちでした。
休憩中もスクリーンに影を出して遊んでみる子どもたちが多く、楽しそうに過ごしていました。

画像

休憩を挟んだ後半では、先ほど鑑賞した『Dancing Animals』ワークショップ版の練習と発表へ。
前半で習った動物のおさらいと追加のレクチャーを終え、子どもたち中心のAチームと、学年が高めな児童・生徒+大人のBチームに分かれ、作品の練習をします。チームの中で更に3組に分かれ、1組4種類、計12種類の動物の手影絵と順番を覚えました。

画像

手だけで練習していたときと、スクリーンへ影を映したときの「手の位置と影の出方」に苦戦しつつも、短い時間でめきめきと上達していきます。2~3分程度の短い発表時間でしたが、終了後にはにこやかな参加者で溢れていました。難しい手影絵にも必死に挑戦する子どもたちと、童心に返り「難しい~」と言いながらも賑やかに練習をする大人たちの姿が印象的でした。

画像

ワークショップに参加できなかった家族と今回の体験を話したり、スマホのライトや懐中電灯・日光などで手影絵をして遊んでみたりと、帰宅後もこのワークショップでの体験が続くことがふと浮かんでくるほどでした。

岡山開催に協力いただいたNPO法人岡山市子どもセンターでは、舞台芸術へ触れるきっかけづくりや、舞台芸術鑑賞会やワークショップ・子育て支援のサロン・子どもの体験活動を定期的に行っています。今回のワークショップでは、子どもセンターを介した親子・親同士の交流するコミュニティが形成されていることも感じました。

画像

同内容のワークショップは、この翌日に広島県尾道市でも行われたほか、12月にも佐賀県武雄市、宮崎県都城市、長崎県諫早市、長崎県壱岐市の4か所で実施予定です。

レポート:竹内桃子

中国・四国
九州・沖縄
レポート
連携事業
2023年度

期間
開催地
会場
公式サイト
備考