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――劇場サービスに関して、お客様の声で特に印象的だったことはありますか?
植田 今、一部の劇場で「字幕グラス」のサービスを行っています。これは最初、インバウンド施策として訪日外国人のお客様開拓に重点を置いて始めたものですが、聴覚障がいのお客様のご利用も多く、待ち望んでいたという感想を頂戴しました。以前から、台本を事前にお貸出しして見ていただいたうえで舞台をご覧いただくということはしていたのですが、字幕グラスがあることでもっと楽しんでいただけていると思います。
――字幕グラスを取り入れるスピードに感動した覚えがあります。
植田 いえいえ、字幕グラスを正式に導入したのは2018年なのですが、それまでも、聴覚障がいのお客様も舞台芸術に触れたいというお声をいただいており、周りのお客様の観劇環境に影響を与えずに聴覚障がいのお客様に楽しんでいただくことが可能な仕組みはないのかということをずっと考えていました。その結果、字幕グラスの導入に至った。その時々の最新技術を用いてサービスを提供していけたらなと思っております。
――四季さんは電子チケットも2010年に導入されています。
植田 現在、自社で販売するものは紙チケットであってもQRを印字していますので、100%QRチケットになっています。チケットシステム自体は自社開発なんですよ。なので行けなくなったチケットを出品して、我々が在庫に戻して再販売するという仕組みも導入しています。出品サービスはご好評をいただいていて、自社開発の強みはこういうところかな思いました。
――会員の方の声と常に向き合っているからこそ、サービスの検討、導入も早いのでしょうか。
植田 いろいろな蓄積の中で「会員像」というのが社員の中でも共通認識であって、それも年々徐々に変わっているんですね。10年前、20年前と比べるとまた違った像になっていますので。そのうえで「今のお客様」がどういったサービスを望まれているのか、ということを日々考えています。また新しい専用劇場ができるという時には、イチから検討をし、今の時代に合わせた設備というものを考えながら導入しています。
――積み重ねられた時間と技術が注ぎ込まれているんですね、劇場に。
植田 そうですね。「四季の会」の方が最優先で、お客様のためにっていうのはもう我々の中に叩き込まれているので。常にそれが指標になっているのかなと思います。